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たまには長文を

アイドルマスター シンデレラガールズ U149感想

結城晴、櫻井桃華龍崎薫が特にかわいかった。ついついキャラ萌えで見てしまいがちな作品だが、じっくり見ると考察ポイントも多い印象だった。

(以下ネタバレあり)

 

アイドルたちの身長が小さくても子ども扱いしてほしくないプロデューサーの立ち位置がはっきりしていて、キャラが多い中でも芯がブレていなくてよかった。

その構成が一番顕著だったのは第4話の桃華回。
番組ディレクターの意図を汲み取ってしまうが故に本来の性格とは違う立ち振る舞いを見せる大人びた桃華と、それに対して違和感を覚えるありすの対比が印象的だった。

後半では、桃華が怖さを受けつめつつも吹っ切れたような笑顔を見せていてストーリー展開が非常に鮮やかだった。たしか2回見たと思う。


多くのキャラが初見だったなか、個人的に一番かわいかったのは結城晴。


作画の面でもこだわりが感じられて見どころが多かった。
わざわざフェンスの後ろから撮ることで籠の中の鳥のような、「囚われの身」っぽくなっていた。

 


意識しなければ見過ごしがちなカットにも、その背景を思いながら見ると考察ポイントは出てくる。
バスのシーンとか、どういう経緯でその席順になったのかを想像するのも楽しい。
晴に対しては距離を取っていたありすがバス内では隣に座ってるのも微笑ましい。しかも先に窓側に座った晴を分かった上でありすが隣に座っていることになる。

 

 

第9話の薫回も2回見た。龍崎薫もめっちゃかわいかった。
しかも作画が上手かった。丁寧とかヌルヌル動くとかではなく、作画(画作りとでも言おうか)として凝っていた。
薫が拾ったヒトデ、ただ描くなら星形の(ポケモンで言うヒトデマンみたいな)種を選べばよいものを、わざわざ若干ウネウネした太陽みたいな種を描いてきた。これが直後の、ビーチパラソルの日陰から出てこないありすの手を薫が取って日差しの下に連れだすシーンに見事に繋げていた。

 

 

物語終盤では会長の鶴の一声で開演時間が早まった。
ご存知の通り、アイマスの世界でアイドルたちはアマチュアではなく「プロ」である。既に周知済みのコンサートの開園時間を直前に変更するのは、リアリティを追求するアイマスシリーズでは珍しい構成だと思った。一方で、トップの意向で決まってた段取りがひっくり返るのは「サラリーマンあるある」であり、そういう意味では(嫌な)リアリティは感じた・・。

 


冒頭にも書いた通り、結城晴、櫻井桃華龍崎薫が特にかわいかった。
結城晴は今回のアニメで初めて知ったキャラ。ボーイッシュで元気なのにちょっと眠そうな瞳、スカートに抵抗を持つ性格がめちゃくちゃかわいかった。第6話の絵コンテ・演出は伊礼えり。色々な作品で目にする方。

櫻井桃華は、キャラ自体はなんとなく知っていたけれど「ママ」って言われているのがよく分かるキャラクターだった。娘にして彼女にして母親でもある、圧倒的な包容力がすごかった。

最後に龍崎薫、この子も元気っ子で、独特な語尾と突き抜けるような素直さが眩しかった。ずっと見ていたい。