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たまには長文を

ヤマノススメ Next Summit感想

第1期の放送が2013年の冬クールだったわけだから、ちょうどぴったり丸10年になる。ファンからもスタッフからも愛されたタイトルが、いまここに美しく完結した。

(以下ネタバレあり)

 

本作はこの4期になって初めて30分枠になった。私は第1期の頃から一貫してあおいが大好きで、またこうして見ることができただけでも充分幸せだった。

 

 

あおいが高山病で富士山登頂を途中で断念するところは年甲斐もなくドキドキハラハラして見入ってしまったし、最後にリベンジして登頂を果たすストーリーには感動した。 バイトや山岳部の先輩など、内気なあおいが少しずつ人間関係を広げていく様子も見ていて温かかった。
第10話で終業式の記念にと山の頂上での記念撮影を提案したあおいが、クラスのメンバーをまとめるストーリーも好き。消極的だったキャラが一歩踏み出して変わっていく様子が良い。撮影時に真ん中に招かれるラストも心温まる。

 

 

ストーリーも良かったが、この作品で語るべきは間違いなく作画の方であろう。

 

そしてなんと言っても吉成鋼の一人EDである。これ単体で一つのアート作品になっていた。作品の理解度が深すぎる。改めて、ヌルヌル動く作画だけがすごい作画ではないことを思い知らされた。

 

想像通りというか、完全に想像以上の完成度。最後の最後に第1期EDの「スタッカート・デイズ」を流すのも心憎いほどすばらしい仕掛けだった。