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たまには長文を

異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する ~レベルアップは人生を変えた~感想

今まで見たこともない創作料理を出されたものの、食べてみると大しておいしいわけでもなかった、そんな作品。

(以下ネタバレあり)

 

異世界転生モノも大分開拓されつくした感がある中で、異世界でも現実世界でも無双しようというのが本作の新しいところ。

キャラデザはCGで作ったような違和感がある。それでも板垣伸が総監督にいるだけあって、戦闘シーンのダイナミックな作画は手慣れたもの。「戦闘シーンの作画は良いのになぁ」と思いながら見ていた。


ただこの作品、1クールの枠と非常に相性が悪い
異世界のみならず現実世界でも見た目が変わって転校して新生活を始めているわけで、両方での新生活を進めていかなければならない。
かといって30分(CM分とOP・ED抜いたら正味21分)の時間は変わらないので、ストーリー全体の構成がどうやっても散らかってしまう。
これは決してアニメスタッフが悪いわけではないんだけど、正直な感想として異世界と現実世界どちらも中途半端な進展で最終話を迎えたように見えた。

 


現実世界でも顔から体格からまったく別人になってしまって、それでいて現世で無双する展開は果たして本当に見ていて気持ち良いのだろうかと思った。ルッキズムの極致なんて揶揄されていたのを目にしたが、私も同意見である。

また現実世界の方では、卓球をしては卓球台を破壊し、バレーボールをしては体育館を破壊していた。そんな展開を見せられてはもはやギャグアニメとしか見られまい。

あとはED。どういうコネを使ったらスガシカオを呼べるんだよ。しかも主人公に都合が良すぎるコテコテのなろう系なのに。


それと本作では、同じ人が脚本と絵コンテを両方手掛ける回がかなり多かった。これは別途その話題だけの記事にてまとめたい。