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たまには長文を

女神のカフェテラス感想

キャラ設定が雑過ぎて、残念ながらストーリーがあまり楽しめなかった。これが原作由来ならアニメ制作陣は悪くないが、アニメに際してキャラ付けを極端にしたのならアニメ制作陣が悪い。

(以下ネタバレあり)

 

制作は手塚プロダクション。ここ数年はコンスタントに作品を生み出している。その努力には敬意を表するものの、作画の完成度はイマイチで体力が1クール持たない印象を持っている。

 

しかし本作に関しては作画はもはや問題ではなかった。
取ってつけたようなキャラ設定の数々が痛すぎた。

主人公・はやとは東大に現役で合格した大学1年生。亡きおばあちゃんとの思い出が詰まった喫茶店の再建を決意するだけなら感情移入して応援したくもあるが、現役で東大に受かった人間が入学早々に休学申請して潰れた喫茶店を再開させるとはとても思えない。

東大と言わず、地元の架空の大学くらいにしておけばよかったものを。「経営再建=頭が良い=東大」みたいな雑な式が見え隠れする。

かと思えば接客業をやっているとは思えない客への応対っぷりは痛さを通り越して寒気を覚えた。お客様を前にして、スタッフのことを「こいつ」呼ばわりするのはダメすぎる。(接客業に慣れていないことを示す演出なのは理解するけど。)

 


そしてこの主人公が霞むくらい青髪、すなわち秋水あみがヤバかった。中盤まではまだギリギリ空手好きの体力バカだった気がするんだけど、中盤以降完全に知的障害者と化していた。
食べ物をくれるから好き」って本当に高校生の台詞か?


原作は瀬尾公治。普段マンガを読まない私でもその名前には見覚えがある。
いくつもの作品がアニメ化されてきたことくらいは知っている。

2005年『涼風』※見てない
2013年『君のいる町※見てない
2017年『風夏※見た
2023年『女神のカフェテラス』←New

このほかにアニメ化されていないマンガがいくつもあるわけで、長く業界にいる実力者であることが伺える。うかがえる‥のだが‥、それだけになぜこんな雑過ぎるキャラ設定なのかが分からない。

まぁ某作品ではメインヒロインを事故死させて退場させるストーリーもあるので、素人には分からないシナリオの妙があるのだろう。