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たまには長文を

異世界のんびり農家感想

ありとあらゆる全てが主人公に都合よく進んでいく。

(以下ネタバレあり)

 

物語全体の設定はよくある万能型主人公。

・主人公は"万能農具"をいつでも手元に生み出せるし消せる
・その万能農具ではあらゆる農作業が簡単にできる
・その万能農具の使用中はどれだけ作業しても疲れない

まずはこの3つが明示された設定。中でも3つ目がかなり「なろう系」っぽい。
さらに追加の設定として
・万能農具では大樹でも簡単に切れる
・万能農具で土を耕すと、頭に描いた農作物ができる
・遠くの空を飛んでいる獲物でも一発で貫ける最強の槍も生み出せる

といったものがある。正確な設定は分からないがアニメを見た感じではこれにより物語序盤から様々な野菜が生み出されるし、強いとされる種族にも引けを取らない。


変なところのリアリティにこだわるのもいかにもなろう系っぽい。
家造りの描写はとても細かく、トイレの必要性や構造にまで言及していた。その一方で水を入手したのはかなり時間が経ってからだった。突然異世界に転移したとして、生きていくにはむしろ食べ物よりまず水だろうに。

 


そして異世界モノの大定番、「異世界でマヨネーズ」もめでたく回収。

 


そんな感じでただただ平和に時間が過ぎていくのかと思いきや、最初のメインヒロインが妊娠したので驚いた。この主人公、女には興味ない感を結構前面に押し出していたと思うのだが、結局性欲あったのか‥?

とはいえ元々万能農具で土を耕しただけで目的の農作物ができる緩い世界観だし、ツッコむのもバカらしいだろう。この作風では生々しい子作りの描写なんてできないし誰も求めていないわけで、子どもすら「なんかできた」くらいの認識なのかもしれない。