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たまには長文を

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会2期感想

第1期以上に面白かった。「ラブライブで勝ち上がらなければならない」というかせから外れたことでむしろ生き生きとアイドル活動に打ち込んでいるところがあって、シリーズで一番好き。

(以下ネタバレあり)

 

振り返れば第1期で好きだったのは宮下愛だった。明るく快活で、それでいてダジャレ好きなおばあちゃん子で情報処理学科というギャップがかわいかった。次いで桜坂しずく。素の自分を出せずに悩むしずくの成長は魅力的だった。

一方でこの第2期では優木せつ菜と新キャラのミア・テイラーが好き。2期からの新キャラであるミア・テイラーは片目隠れショートカットボクっ娘という私の性癖に刺さりまくるキャラデザで、第1話で名前も知らないのに一目惚れした。そして2期で一番かわいかったのはせつ菜だった。1期の頃こんなにかわいかったっけ? 普段穏やかなのにアイドルの時は勝気なツリ眉になるのがめちゃくちゃかわいかった。歩夢と一緒に侑を尾行するシーンの無垢な感じも大好き。

 


歴代シリーズと比較しても最大の違いはタイトルにもある「同好会」だろう。本作ではラブライブという名の大会で勝つことを目的にしていない。そうなると1クール全体で描くべきストーリーの「軸」が曖昧になってしまいそうなものだが、むしろ第1期以上に丁寧にキャラの深堀が進められた。特に第9話の璃奈の成長が印象的。

 

 

もちろんこの副作用として勝利に向けた貪欲な努力が描かれないのもポイント。良い悪いは別にしても見る上で常に意識すべき特徴である。

 


監督は1期同様河村智之。この方は作画畑の人なので、脚本の最高責任者は田中仁と思われる。(あくまで個人的な推測)
ストーリー面でも1期同様大変良かった。細かいところまで良く練られている。

第2話ではみんなの気持ちがうまく揃わないことを公園のブランコを使って表現した

 

第3話ではソロではなくグループにも良さがあることを「紅茶にミルクを入れて色が混ざっていく絵」で描写した

 

第4話では川本美里目線で、手の届かないところ(空)でどんどん先に進んでいく宮下愛を飛行機雲で、また日ごとに伸びていく様子を建設中のビルで描写した。「すごい」としか言いようがない。


こういった明確で分かりやすい演出がある一方で、スタッフが変わっても初代から脈々と受け継がれてきた「天気の演出」は今作でも複数回出てきた。


そんな中で1期と2期の違いを挙げるならば、意識が内側から外側に向いたことだろう。こういった変化もラブライブで勝利を目指さないが故の発想なのかもか知れない。「いかに大会ラブライブで勝ち上がるか」ではなく、「いかに観客に楽しんでもらえるか」を第一に考える姿が非常に美しい。


脚本演出作画音楽全部良かった。ラブライブシリーズで一番好き。

 

 

 

第1期の感想

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