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たまには長文を

逆転世界ノ電池少女感想

ストーリー良し、楽曲良し、キャラ良しの三拍子。特に第1話が面白かった。

(以下ネタバレあり)

 

アラハバキ秋葉原アナグラムなのは気づくとして、お台場は表現規制派の象徴だろうか。フジテレビを名指しする必然性も感じられないし。
単にオタクの仮想敵を打ちのめす構成とも微妙に異なり、表現規制に対抗してオタクを持ち上げつつも最後は多様性の尊重に結び付ける現代らしいストーリー構成。サブカルに関する令和の最新の皮肉という感じで面白い。

「トキメキ」を原動力にするロボットというのも考えてみると奥が深い。燃料切れでも気合で復活する展開に矛盾が発生しない。やっぱりロボットは気合いで動かしてナンボでしょう(偏見)。

作品内ではトキメキでロボットを動かしていたが、私たち人間はトキメキで人生を動かしていると言っても良かろう。故にこそ人生には娯楽が必要で、誰にもその権利は奪えないのである。りんが細道に語ったトキメキや情熱に対する思いは、画面を超えて見ている私たちに問いかけられている。

キャラとしてはメインヒロインの赤城りんがかわいかった。元気で前向きなボクっ娘は最高だ。
対して主人公は借金返済にホストをやっていた「中身が空っぽ」の男。実はこの設定も最後に活きてきて感心した。

楽曲も良かった。特にOPはゼロ年代のアップテンポアニソンという感じで頭に残る名曲だった。