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たまには長文を

魔法科高校の優等生感想

いくらスピンオフだからってこういう作風になるのは少し残念だった。

(以下ネタバレあり)

 

魔法科高校の劣等生』と言えば、主人公が最強で無双する作風の最右翼。ツッコミすら野暮と思わせる圧倒的な達也の能力を前に、私たち視聴者はただただ「さすがお兄様……」と感嘆するしかない。

そんな名作のスピンオフである今作・劣等生が深雪目線で語られたときにどんな作品になるのか楽しみだった。主要スタッフが大幅に変わっていることに一抹の不安を感じながらも――。

そしてその予感は的中してしまう。
男女問わず端正な顔つきだったキャラデザは量産型ギャグ調のそれになり、特にモブキャラと化したお兄様の顔はまるでオーラを感じないものになってしまった。

 

念のため断っておくが、監督の橘秀樹は数多くの作品を手掛けてきたベテランで、私自身も『H2O -footprints in the sand-』(2008年)、『武装少女マキャベリズム』(2017年)の二つの橘秀樹監督作品を見てきたし監督以外でも多くの作品に参加している方である。決して能力が低いわけではない。

しかしそうは擁護しても、やはり「劣等生らしさ」が消えてしまったのは残念だった。特にヒロインの胸が安易に揺れるカットの多いこと多いこと……。

このアニメでヒロインの胸が過剰に揺れるカットは求めてないのに。

これだけのビッグタイトル。禁書目録インデックスに対する超電磁砲レールガンのように、スピンオフを展開していくことでコンテンツ自体ももっと盛り上がっただろうに。
もし優等生を先に見た人がいたとしても、これで劣等生を見てみようとは思わないだろう。

なんとも残念だった。このスタッフを選定したプロデューサが悪いのか?