子供向けレベルのほのぼの系ストーリーかと思いきや、情緒不安定なヤンデレキャラが出てきておよそ子供には見せられないことが分かる。では完全に大人向けかと言われれば、それにしては随分と甘口なストーリーで小学生の道徳の教科書に出てきそうな因果応報、あるいは「相手の気持ちも大切にしよう」みたいなテーマで進められる。
個人的にこの作品を一言で表すならとにかく「金杉弘子脚本」。これに尽きる。
(以下ネタバレあり)
異世界で無双するタイプではなく薬師として周囲の役に立つシナリオ。最近でも『聖女の魔力は万能です』(2021年春)のようにサポート役で無双する作品を見た。疲れた現代社会を反映しているようだ。
ドタバタコメディを書かせたら金杉弘子脚本はピカイチ。私がここ数年で注目している脚本家の一人である。その特徴はなんといっても圧倒的な会話のテンポの良さ。マシンガントークという言葉を体現したような脚本を書かれる方である。
ちょっとした会話の隙間を見つけては脇役が画面外からひょこっと現れて一言添えてまた画面外に消えていく。そんなイメージだが伝わるだろうか。
近年ではプリチャンやミュークルドリーミーでその特徴が良く見えた。
チート薬師のスローライフ見始めた。IQが40下がりそうな作風から滲み出る狂気。そして脚本を確認して「金杉弘子脚本だ~~~なるほど道理で~」一人で完全に納得する濃密な第1話視聴だった。関係ないけど短いタグないの? #チート薬師のスローライフ
— ロブ (@vector_AB) July 8, 2021
(ちょっと誤字ってますね)
そんな金杉弘子が脚本を担当したのは第1~3話、8話、11話、12話だった。
これ、確かほぼ全部本編を見ている途中で分かりました(自慢)。
特に第11話は自信を持って「今回は金杉弘子回だ」と確信した。
各話30分の中でも2つか3つのサブストーリーに分かれているので間延びせず、まったり系のストーリーでも長いと感じることはなく楽しく見られた。