予想できないドタバタ劇と「音楽の力で万事解決」が爽快な手堅い良作。
(以下ネタバレあり)
プラズマジカとましゅまいれっしゅが出会って画面内のかわいさが増したかと思えば、シンガンクリムゾンズとDOKONJOFINGERも接触して男子組の掛け合いも面白く、新キャラはそれほど増えていないのに既出キャラの深堀が進められて面白かった。
特にストーリーが冴えていたのは第5話。カニとカニカマの回。ましゅまいれっしゅがクリティクリスタ宛の差し入れとして置かれていたカニを勝手に食べてしまい、ごまかすためにカニカマを差し替えた。ここまでなら単なる芸能人格付けチェックのパロディだったろうが、実は後半の展開にリンクする。
クリティクリスタやREIJINGSIGNALの圧倒的な実力を目の当たりにしてヒメコたちは自信を失いかける。
その差はまさにカニとカニカマのようだった――。
……と、ここまででも十分感心する脚本なのだがさらにもう一つ注目したいポイントがあった。クリティクリスタのメンバーはカニカマを口にしてもそれがカニカマだと気づかなかったのである。ニセモノでも極めれば本物になれるかもしれない、そんな希望が描かれていると思うのは深読みしすぎだろうか?
いやー脚本が本当にすごい。カニとカニカマの違いが分からないことを印象付けた上でクリティクリスタやレイジングシグナルとましゅまいれっしゅの間に圧倒的な差があることを描く。でも極めたニセモノは本物に迫る可能性もある。脚本は渡邉大輔 #SB69 #SB69A
— ロブ (@vector_AB) February 7, 2021
作画も安定して丁寧で言うことなし。
最終回の怒涛の音楽ラッシュも見ていて聞いていてテンションが上がった。ユニットが多いからほとんどメドレーだったのはちょっと残念だけど。イントロだけの曲もあったし。
私が大好きな徒然なる操り霧幻庵が第6話しか出番がなかったり、同じく大好きなBUD VIRGIN LOGICの曲があまり流れなかったりと少し物足りなさもあったものの、キャラが多さ、作画の良さ、ストーリーの良さ、そしてもちろん音楽の良さが高次元で融合した期待通りの作品だった。
最終回のEDテロップの文字の色を変えていく演出、手が込んでて良い #SB69A #SB69
— ロブ (@vector_AB) March 27, 2021