良い時のシャフトが帰ってきた。雰囲気はクールNo.1。黒基調の落ち着いた制服と命がけで敵と戦うシビアな世界観に疑似姉妹百合が儚くも美しく輝く。かつてストライクウィッチーズに携わった佐伯昭志が今度は監督として2020年に再構築したストライクウィッチーズという感じ。
(以下ネタバレあり)
地球を襲う謎の敵。対抗できるのは特殊な力を有する一部の10代女子。それぞれの特殊能力を生かして敵に立ち向かう。と、ここまではよく見る構図。リリィ自体も脅威となり得るがために、危険を冒して最前線で戦っているのに政治家からは良く思われていないのが哀愁を誘う。
賛辞を贈りたいのは、アニメ放送時点でリリース前であるソシャゲの販促効果に期待されているだろうに、制作陣がしっかり一つのアニメとして完結するようストーリーをまとめ上げた点。
元々はさらに3か月前の2020年7月放送開始予定だったのだから、コンテンツとしての期待も大きかっただろう。(というかアプリリリースより半年前にアニメを作ってしまう戦略は正しいのか?とも思ったが)
確かに1チーム9人は多い。それでも脇役を含めて個性が立っていて混乱することはなかった。毎回キャラのフルネームを画面に出す演出、個人的には良いと思う。キャラ数も多いし、ゲームのユーザー獲得のために一人でも多くキャラ名を覚えてもらうことには意味がある。
全てのアニメでこれをやられると流石に画面がうるさくなったり、キャラ名を覚えているのにキャラ紹介を見させられるのも違和感に繋がったりするだろうが、このくらいキャラが多い作品では有効だと思う。
戦闘シーンの作画も激しい。この作品の視聴者がどれだけ戦闘シーンの作画に着目していたか分からないが、左右に、上下に、前後にと、ダイナミックな戦闘シーンは見ごたえがあった。
特に第8話とか。
アサルトリリィ8話の戦闘シーンがすごくて誰が描いたのかと思いながらEDテロップまで待っていたら絵コンテ村山公輔で納得したアニオタ #アサルトリリィ
— ロブ (@vector_AB) December 26, 2020
最後はチームの枠を超え生徒全体でノインヴェルト戦術を繋ぐ胸熱展開。こういう展開大好き。別々の組織が最後にみんなで力を合わせるシーンはどのアニメでも最高に好き。
OPED両方良かったし、作中のBGMも雰囲気にマッチしていて高レベルだった。
脚本、作画、音楽が高いレベルで調和した見ごたえある良作。
#アサルトリリィ 見終わった。黒基調の落ち着いた制服、儚さの中にも芯の強さを感じる繊細なBGM、命がけで戦う過酷さと少女たちの百合描写。色々な要素が見事に調和したタイトル通り「ブーケ」のような雰囲気は今期(前期)No.1だった。佐伯昭志が2020年に再構築したストライクウィッチーズって感じ。
— ロブ (@vector_AB) January 9, 2021