今期No.1作品。
ストーリー展開、作画、音楽、どれを取ってもハイレベル。
全体の構成は私の大好きな群像劇。キャラが多い中でも脇役がおらず、どのキャラも生き生きとしていて大好き。クライマックスで全員の力を合わせる王道展開も綺麗に決まった。
(以下ネタバレあり)
作品としての特徴は制作会社が存在しないことだろうか。制作は「TEAM Lapis Re:LiGHTs」となっている。代わりに関わっている会社が多かったように見えるが船頭多くして~なんてことにはならず、終始高いクオリティを維持したのはすごい。
『D.C.Ⅲ』(2013年)も制作会社が明示されなかったけどあれは名義が違うだけで実質アクタスだし、『大図書館の羊飼い』(2014年)は監督を置かないというパターンだったけど、制作会社がないのは初めて見るかもしれない。
さて中身としてはまずストーリー展開が良い。
ユニットがある中でも別ユニットのキャラと絡む機会が多くて楽しかった。こういう群像劇的展開が大好きなのでずっと見ていたい気分だった。
学園モノなのに退学になる展開が新鮮だった。退学がチラつく学園モノは数あれど実際に退学になる作品は珍しい。そこでも、退学を回避できたと思わせて最後に退学になる構成の妙。お見事!。
シリーズ構成・脚本は土田霞、あさのハジメの二人体制ながら、一貫してこの二人で仕上げたのが良かったのだろう。ちなみにあさのハジメは『まよチキ!』(2012年)の原作者である。
退学になったことでティアラたちが自分たちのやりたいことを見つめなおしたり、おばちゃんメイドのアンナが飛行船を運転したりと胸熱展開が続き、エリザがティアラに冷たかった理由も明らかになり、最後に学園へ戻ってピンチを救うクライマックスは王道にして最高のフィナーレだった。散りばめられた要素が一本に繋がるイメージ。
コロナ禍にあっても作画が良かった。良かったというのは単に丁寧だっただけではない。息を飲むほど綺麗な夜空や可愛らしいキャラの表情だけでなく、ショックを受けた時のひきつった顔や白黒で描かれるギャグ調の表情から白目まで、遊び心あふれる楽しい絵だった。
豊富な音楽とライブパートを華やかに見せるCGも良かった。腋フェチではないつもりだが、このアニメを見ていると腋フェチになりそう。CGなのにダンス中の汗まで描画しているのも芸が細かい。
派手目キャラデザのヒロインがアナログボードゲーム好きなの好き、放課後さいころ倶楽部が懐かしい #ラピライ
— ロブ (@vector_AB) August 8, 2020
歌の練習中の横顔の作画、口が福笑いじゃなくてちゃんと横向いててすばらしい。作画が丁寧でお見事 #ラピライ
— ロブ (@vector_AB) August 30, 2020
画面が真っ暗になりつつオチを言うキャラの顔だけ残る演出、令和の時代に見ることがあろうとは #ラピライ
— ロブ (@vector_AB) August 15, 2020
ラピスリライツ第3話、ドッジボールだけでここまで面白くなるものかと久しぶりに感心した。ボールが当たった時の「ウギャッ」みたいなリアクションがキャラごとに違って全部収録しているの芸が細かい。作画も音楽も良いし今期No.1はこれか? #ラピライ
— ロブ (@vector_AB) July 26, 2020
何から何まで私好みの味付けで、かなうことならずっと見ていたい。具体的には2期を見たい。しかしここまで綺麗に物語として収束したのを見せられてしまっては、これで完結とするのが良いのかもしれない。
ということでラピスリライツ、今期No.1でした!