主人公・戦闘員六号が所属する秘密結社・キサラギは世界征服を企む組織でありながら、最後の最後に悪人になり切れない「人情味」が同情を誘う。シリアス描写でも最後に必ずオチがつくストーリー展開を見ていると、老舗食堂の定食のような安定感を感じずにはいられない。2021年春クールの中でもトップクラスに楽しい作品だった。
(以下ネタバレあり)
この作品を見ようと思った決め手はシリーズ構成が菅原雪絵だったから。SAOや魔法科高校の劣等生でメイン脚本の一人だった。複雑な背景を全部説明しないで面白さを表現する脚本が印象に残っていて、個人的に好きな脚本家の一人である。
戦闘員、派遣します!見始める。シリーズ構成に菅原雪絵の名前を見つけたから見るしかない。期待 #sentoin
— ロブ (@vector_AB) April 23, 2021
その手腕は本作でもちゃんと発揮された。例えばキサラギ幹部は次回予告くらいでしか出てこないし、別の惑星で奮闘する主人公サイドにどう関わってくるかそれほど描かれない。にもかかわらず毎話たった数分のやり取りが描かれるだけで「何かありそう」な雰囲気が感じられる。
一応悪の組織なのに悪行ポイントを貯められない主人公の小物感もなかなか面白い。やってることが世界征服なのに人間味や人情味が感じられるギャップが良い。
ヒロインではアリスが一番かわいかった。言葉は辛辣なのにどこか愛が感じられ、ダルそうな口調にも感情が乗っている。これがCV:富田美憂だからなおさら良い。
富田美憂の声をずっと聴いていたいので台詞増やしてくれ #sentoin
— ロブ (@vector_AB) April 26, 2021
富田美憂のやさぐれボイスが堪能できて大変良いアニメだ #sentoin
— ロブ (@vector_AB) April 23, 2021
最終話はややあっさり終わった感じもするが、ある程度綺麗に終わったのは高評価ポイント。
見終えてスッキリとした爽快感が残る、そんな手堅い良作だった。
俺もCV:富田美憂のサポート型アンドロイド欲しい……。あと菅原雪絵脚本の面白さにはSAO1期(2012年)とか魔法科高校の劣等生(2014年)の頃から着目していたけれど、本作でもここまで全話脚本だし予想通り・期待通りの面白さ #sentoin
— ロブ (@vector_AB) May 16, 2021
アイキャッチの作画で『まちカドまぞく』(2019年)のEDを思い出したけど、担当が山川吉樹であることを確認して予想的中 #sentoin
— ロブ (@vector_AB) April 23, 2021