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たまには長文を

劇場版ガールズ&パンツァー最終章第3話感想

森の中を戦車が駆け回るCGとサウンドが前よりもかなり良くなっている気がした。

(以下ネタバレあり)

 

【あらすじ】
前半は大洗vs知波単の続き。突撃ばかりだった知波単が柔軟な戦いを見せる。戦いは実に12時間に及んだ。知波単は、大洗の司令塔である西住みほの乗る戦車を倒せば勝利に近づくと踏んで執拗にみほを狙い続け、ついにあんこうチームを走行不能にさせる。しかしその快挙に油断したのも束の間、フラッグ車を撃たれ急転直下大洗の勝利が決まった。
残る準々決勝は3試合。黒森峰vsプラウダは、西住まほに代わって隊長となった逸見エリカの活躍で勝利。相手の背後から攻める戦い方は黒森峰の王者らしいそれとは異なるが、これもまた逸見エリカが目指す戦車道である。聖グロリアーナvsアンツィオは市街地での戦いで聖グロリアーナが制した。そしてサンダースvs継続。実力からサンダースの勝利と思われていたが、なんと遠い山中から一撃でサンダースのフラッグ車を撃ちぬいた継続がまさかの勝利。狙撃手の新キャラが登場した。
物語のラストは準決勝・大洗vs継続。雪深い山中での戦い、継続の狙撃手があんこうチームの戦車を遠距離から撃ち抜いた――。


ちょうど2年前、2019年6月に見た最終章第2話のラストが大洗vs知波単の真っ最中だったので、当然ながらこの第3話は冒頭から緊迫した戦闘シーンから。お腹に響く轟音とリアルな3Dがビシビシと身体に響く。

かませ犬的な立ち位置だった弱小・知波単が機転を利かせる立ち振る舞いをしているのはなかなか感動的。2年前にも同じこと書いたけどその感動がよみがえる。

   

vector-cd.hateblo.jp

 

事態は知波単有利に傾き、ここからどう逆転するのかも全然予想がつかなくて純粋に楽しめた。特にみほが車内に引っ込み、目の良い麻子を索敵に回し、優花里が運転手になったシーンが一番好き。こういうパズルのように臨機応変に役割を変えていく展開本当に大好き。

結果的には知波単がみおを倒そうとあんこうチームに固執するあまり、あんこうの戦車を倒して油断したところにフラッグ車を撃たれて突如逆転負けを帰すわけだけど、こうした一瞬の逆転負けがあるのもフラッグシップ車を倒すのが勝利条件である戦車道のポイント。

残りの準々決勝3試合はあっさり決着がついた。
総括するに、この第3話は全6話のうち第2話と第4話を繋ぐ「溜め」の回だったと言えよう。というのもガルパンの魅力は戦車による豪快な戦闘のみならず、むしろ不利な状況を知恵と工夫で逆転するところ。そういう意味ではこの第3話はやや地味だった。無論つまらないと言っているわけではないし、各キャラの個性が光る面白い展開ではあった。それでも第1話や第2話ほどではなかった。
しかし今後作られるであろう第4話は、準々決勝を順当に勝ち上がった黒森峰と聖グロリアーナ、そして謎の狙撃手がいる継続。いずれもさらに面白くなること請け合いで、大洗はまたまた不利な状況に陥っている。

いずれにせよ第4話が楽しみ。早く完成させてほしい。