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たまには長文を

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X感想

毒のないストーリー運びは2021年夏クールに私が見た作品の中でも全く嫌みがなく、毎週楽しめた。

(以下ネタバレあり)

 

やみのま、もとい闇の魔力がまたストーリーに絡んできて、破滅フラグを回避した第1期終了から再び物語が動き始める。第2期全体としてはカタリナが誘拐されたりキースが幽閉されたりと主要キャラのピンチが続く。

実力派声優陣の手堅い演技力も光っていた。特に主人公・カタリナ役の内田真礼は喜怒哀楽の表現力がさらに豊かになっていて、これぞ声優と思わせる高いレベルだった

2021年夏クールはクセのある作品が多く、そんな中で本作は毎回ピンチはあっても毒のないストーリーで楽しめた。キャラたちが協力してピンチに立ち向かう展開はどんな作品でも面白い。

ただ今期見た中では面白かった一方、第1期と比較するとやや特徴が薄れた感じがしないでもない。
うっかりすると破滅してバッドエンドに落ちる緊張感、それを回避するべくコミカルに描かれる脳内会議などなど、第1期のようなストーリー一本で面白いと思わせるパワーが少し弱くなった。
もちろんそれは最初に書いた毒のない心地良さでもあるわけだが、第2期のカタリナって基本的にピンチにも動じず食べ物にしか興味のない食いしん坊キャラと化していたし、どんな言動も周囲から好意的に解釈される甘々な構成になってしまった。

最強主人公が四方八方に無双するなろう系らしいと言えばらしいのだが、もし面白さのピークを越えてしまったのだとすると寂しい。

要所要所で現れる現実世界の敦子が今後どう絡んでくるのかは気になる。

蒼井翔太のEDはカッコよくて良かった。好き。

映画化決定は予想外。


第1期の感想

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