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蜘蛛ですが、何か?感想

蜘蛛ですが、何か?感想

悠木碧劇場。化物語並みに台詞量が多く、かつ一人4役くらいやっていた悠木碧がすごい。
(以下ネタバレあり)

 

1・2クールともにOPとEDが両方好き。そして作中のBGMもシーンにマッチしていてスタッフ陣のこだわりが感じられた。

授業中に突然異世界に転生してしかも虫(蜘蛛)だったという設定は強烈で、リアルでは蜘蛛が嫌いな自分でも違和感なく見ることができた。

1クール目はまさに悠木碧劇場で、蜘蛛らしい戦い方でしぶとく生きていく展開が面白かった。
戦闘シーンの作画もダイナミックで、さすが板垣伸といったところ。見ごたえあり。

2クールは目は人間パートが多くなり物語の核心に迫っていく。世界の管理者も出てきて対立構造は複雑になっていく。
物語を進めるにあたって必要な第二フェーズに突入したのはよく分かるのだが1クール目で光っていた「次の展開が予想できずハラハラする面白さ」は若干薄れた。

ただしこれを「失速」とは書きたくない。どれも物語上必要な展開だろうから。

この辺が物語を作る上で極めて難しいんだろうなと思う。
蜘蛛に転生するという奇抜な設定をいかしつつも物語を膨らませようとするとそれに頼ってばかりでもいられなくなるわけで。
パワーもインフレしているしこの後の展開でどんなバトルになるのかについても期待70%、不安30%と言ったところ。

よりによって最終回落としたのはいただけないがそれだけ製作もギリギリだったのだろう。2クール目からは平均的なレベルの作画で1クール目で何度か感じた「よく動くねぇ」という関心はなかった。

全体としては予想以上には楽しめたと思う。