変わり映えのない田舎暮らしでも確かに時間は平等に進んでいて、卓の卒業やれんげたちの進級を描いて物語は綺麗に幕を閉じた。この第3期のサブタイトル・のんすとっぷに込められた思いをしっかりと受け取った。
(以下ネタバレあり)
終盤まではこれまでのようにのんびりしつつもどこかシュールな日常が描かれる。しおりと出会ってお姉さんになっていくれんげや、このみとの吹奏楽の練習を通じて人見知りを克服していくあかねの成長が
作画も安定して良い感じ。
— ロブ (@vector_AB) January 25, 2021
また第11話で楓が飲みすぎて酔っぱらいながら過去を振り返るシーンを見せられると、過去から現在の変化も見られて時の変化が感じられる。
ちょっと気になったのは新たな脚本家の登場。これまでは吉田玲子、志茂文彦、山田由香の3人体制だった。(ちなみにのんのんびより以外でも知ってる脚本家だし3人とも好き。)
ところがこの3期にして第8話と第9話に上座梟という脚本家が参加した。始めてみる名前だったしネットで調べてみてもこれが初めての脚本のようだ。新人だろうか。
そしてその出来はというと……正直第8話はイマイチだった。会話のテンポが悪く、人見知りで空回りするあかねの様子には共感性羞恥を感じて居たたまれなかったし、かと言ってシュールさもないような、違和感のある脚本だった。
自慢じゃないけど本編を見ている最中に脚本家がいつもと違う可能性に気付いていた。
のんのんびより のんすとっぷ第8話、展開にどことなく共感性羞恥を感じたしいつもの「癒し感」が弱いと思ったら脚本上座梟という初参加の人じゃん。1期も2期も吉田玲子・志茂文彦・山田由香の3人体制だったのにここで4人目か。悪くはないけど直感的にいつもと違うのは分かった #なのん
— ロブ (@vector_AB) March 8, 2021
もっとも、続く第9話はそこまで悪くなかったし今後に期待したい。そして第10話から吉田玲子脚本に戻ったときの安心感は大きかった。
のんのんびよりみたいな作品で脚本家の違いを感じ取る視聴者が日本にどれだけいるのか分からないが、個人的には結構大きな違いだった。
吉田玲子脚本回は質が一段違うな #なのん
— ロブ (@vector_AB) March 24, 2021
最後は卓の卒業。しおりにも妹が生まれ、変化は小さくとも確実に時間が進んでいくことが描かれて感慨深い。
2013年の第1期から8年。アニメ3期と劇場版を見て、ここにのんのんびよりが完結した。
のんのんびより のんすとっぷ見終わった。丁寧さを極めた作画をベースに、ゆったりのんびりした展開の中にも確かに物語としての起伏があって、やっぱり安心と信頼の吉田玲子脚本&大塚舞作監なんだよなと思った。お見事 #なのん
— ロブ (@vector_AB) April 6, 2021