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たまには長文を

キラッと☆プリチャン感想

いつかこの時が来るのは当然わかってはいたが、いざ最終回を迎えると感慨深いの一言。毎話、HPでの公式配信とニコ動での2回視聴を重ね、全153話×2回の延べ306回見てきたプリチャンがここに完結した。

(以下ネタバレあり)

 

放送が始まったのは2018年4月。自ら動画を配信する構図に対して時代のトレンドを取り入れる現代らしさに感心しつつも若干の違和感を覚えた。これも昨日のことのようだ。

 

 

第一部からみらいの口癖である「やってみなくちゃわからない。わからなかったらやってみよう。」は、失敗が許容されない昨今の息苦しい時代にあってなかなか心に刺さる台詞だった。

第二部も第三部も面白かった、と前置きをした上で、やっぱり第一部が一番面白かった。ミラクルキラッツが多少の失敗をしながらも配信活動を通じて成長していったりマネージャーポジションのりんかがデビューしたりと成長物語として美しかった。
全153話を振り返っても第50話が一番好き。ミラクルスターは本当に感動した。

 

そんなミラクルスターが最終回で再登場するとは思っていなかった。153話の最後にこれを持ってくる監督、本当に最高。


思えばこの3年間、生活には常にプリチャンのアニメがあった。
全153話×2回の延べ306回、毎週日曜の公式配信とよく月曜のニコ動配信。コメントなしでじっくり見るのも面白かったし、コメントありで流れるツッコミを添えて見るのも楽しかった。毎話2回ずつ見てきたのは義務感でもなんでもなく、純粋に面白かったからに他ならない。

それでも第二部と第三部は少し迷走気味だったか。第一部でみらいたちはカリスマ・白鳥アンジュを超えてしまったので第二部から新しいテーマ(ゴール)が必要になった。メルティックスターを一時的に退場させつつまりあ・すずを導入して雰囲気の一新を図ったが、当初の「配信を楽しむ」要素が薄れてしまった。第三部では歴代の主要キャラを投入してきたがコーデもどこかゴテゴテしていて現実味が薄くなってしまった。「シークレットアリスの~~」とかやってた頃のシンプルなドレスの方が好き。

第二部ではなる店長のライブが印象的。

第三部ではおしゃまトリックスのライブデビュー。


ツッコミどころもないことはない。
マスコットが昔から存在したならば、第一部のスマホみたいな端末やジュエルパクトとは何だったのだろう。「プリチケ、スラッシュ!」と宣言してコーデを身に纏っていた第一部の方が自然だった。
デザイナーズセブンもなぁ。ジェシカ・ドロワ氏の狙いも見えないままだったし、収集つかないのにデザイナーズテンに増やしてしまってやや消化不良。もっとも、本編で描かれたのはあくまでみらいたちから見える範囲なだけで実は裏で大人たちが色々苦労していたのかもしれない。そう思うことにする。
一年目の頃のコーデはどれも可愛くてキャラの個性に花を添える衣装だったけど、だんだんインフレしてきてどれも非現実的にキラキラゴテゴテした物になってしまった。これもやや残念。
また第二部以降は大会で勝つことが物語のテーマになってきて、勝ち負けではない人それぞれの「楽しい」を配信する良さが小さくなってしまった気もする。


さて、女児アニメでは1話完結が基本とされていることをご存知だろうか。前編後編や週を跨いで連続したストーリーにすると明らかに視聴率が落ちるのだという。確かに自分のようなアラサーアニメオタクと違って年齢一桁の子供たちにとっては一週間もあけば日付以上に昔のことになるのだろう。
そんなわけで展開や設定の細かいところに矛盾を感じてもツッコまないのがお作法である。逆にツッコミを挟んで楽しむのはニコ動が最高のプラットフォームであった。まずは公式配信を見て、その後にニコ動で同じ回を見る。こんな生活を丸三年続けるくらいプリチャンは面白かった

引き継いで作られるのは『プリティーオールフレンズ』。
アイカツオンパレードと同じ轍を踏んでないか正直心配でならないんだけど、らぁらを再び見られることに期待したい。