アイマスの関連作品がまた一つアニメ化されるらしいですね。
私は『アイドルマスター』(2011年)と『アイドルマスターシンデレラガールズ』(2015年)を見ていて、原作と言うべきゲームには一切触れていない上に今回アニメ化されるアイドルマスター ミリオンライブ!も全く存じ上げないのですが、監督に「劇場版アイカツスターズ!」の綿田慎也、シリーズ構成・脚本に「アイカツ!」で有名な加藤陽一と発表されているようで期待が高まるのもよくわかります。
今回は「リアリティ」という論点で少しだけ2015年のシンデレラガールズを振り返りたいと思います。
(以下昔話)
2015年に放送されたアイドルマスターシンデレラガールズ。今でも記憶にあるのはプロデューサーと
アイドル達もどこか未熟な印象だった。成長物語を描くためには最初に多少「下げる」必要があるとはいえ、ワガママな子供っぽい感じがした。
そして作中で描かれなかったテーマにして放送当時感じた最大の疑問。
それは、オーディションに一度落選し、欠員発生による繰り上げ合格者に過ぎなかった島村卯月が最終的にセンターに至る経緯である。
別に島村卯月が嫌いなわけではないし彼女が物語の中心になること自体は分かる。個性豊かなキャラが多い作品では「基準となる無個性キャラ」が必要になる。
これはアニオタ歴が長い人なら思い当たる作品があるだろう。
アイマスの天海春香、艦これの吹雪、禁書の
キャラが多い作品において基準となる無個性キャラはそれくらい重要な存在なのである。
故に「頑張ります」が口癖の卯月が基準キャラになることは、アニメ化が決定した時点から確定事項であったことだろう。
私も2015年当時から察しがついていた。
キャラの個性が強すぎると基準が無くなって逆に描くのが大変になるという。超電磁砲を作るときに、上条さんをうまく使えなくなるから佐天涙子というレベル0を主人公に持ってきた話を思い出す。本家では春香がその役割を担っていたけどこっちでは卯月がやるのかな #シンデレラガールズ
— ロブ (@vector_AB) April 18, 2015
だからこそ、卯月の成長物語としても繰り上げ合格からセンターをつかみ取るストーリーが必要だったと思うのだ。
その意味で制作陣はリアリティを履き違えた。社内政治のゴタゴタは確かに2011年のアイドルマスターよりはリアリティ
今回アニメ化されるミリオンライブ。私は一人もキャラを知らないが、おそらく実質的な主人公には無個性なキャラが選ばれることだろう。だがそれでよいのだ。
スタッフはアイカツ経験者。アイカツの方が最近元気ないが、きっと良い仕事をしてくれると信じている。放送が見られるならぜひ見たい。