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たまには長文を

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!感想

魔法もある異世界に転生した主人公一派が大活躍して世界を統治する話。
内容は以上。

【以下ネタバレあり】

 

良かったところは作画の安定感。
今期は力尽きて総集編を挟む作品がいくつか出る中で、なかなかの安定感をキープした。期待の若手・矢野茜が描くキャラクターデザインも良かった。

目新しさと言えば、高校生にして総理大臣の主人公以外にも才能あふれる高校生が6人いて、最初から7人体制で異世界に飛んだことだろうか。

男キャラも適度に配置して安易なハーレム構成にしなかったのもバランスが良い。

マヨネーズを持ち込んで民衆の心を掴んだのは笑ったし、その後もちょくちょくマヨネーズを出してきて(ギャグアニメとして)面白かった。作者はどれだけマヨネーズが好きなのだろう。
似たような展開は『織田信奈の野望』(2012年)でも見たが、これほど何度もプッシュしてくるのは初めて見た。

ギュスターヴも中田譲治ありきで作られたキャラのようで面白かった。

元の世界で高校生の総理大臣だったことにはツッコまない。

「超余裕」のタイトル通り、チート級に強い主人公サイドが特にピンチになることもなく余裕で敵を倒す爽快感が当初のコンセプトだったのだろうけれど、副作用として生じる「緊張感のなさ」は無視できず。余裕で勝利するが故に、主人公のすごさが見えにくくなっている。特に序盤から中盤では主人公の読みの深さを見せるためか周囲の人たちが相当頭悪く描かれており、見ていてむなしいものがあった。

この辺は好みの問題もあるだろうから一概には言えないが、個人的には今一つ。もう少し工夫がほしいところ。

魔法科高校の劣等生』(2014年)も余裕で敵を倒すタイプの物語として真っ先に思い浮かぶ作品だが、優雅ささえ感じさせたあの感覚はこちらの作品にはなかった。

最終回の終盤では2期を匂わせる新キャラも出てきたが、今後2期が作られるとしても見るかどうかは微妙。

余裕で倒すにしても、もう少し読み合いとか駆け引きがあれば面白かったかもしれない。