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たまには長文を

大室家 dear sisters感想

原作を丁寧に映像化した作品。原作第1巻を買ったのがちょうど10年前なので懐かしい。

(以下ネタバレあり)

 

あかりたち4人のやり取りは冒頭にちょっとだけ挿し込まれていた。
それ以降は「dear sisters」のタイトル通り大室家三姉妹中心のやり取りが展開された。

映画化に際してオリジナル要素はほとんどなかったと思う。原作が丁寧に映像化されていた。
よく言えば徹底的な原作準拠、ただし予備知識なしで見たらアニメ化された四コマ漫画が淡々と進んでいるだけにも思えるかもしれない。

四コマ漫画と劇場版といえば『生徒会役員共』を思い出すところだ。
上映時間は第一作(2017年)が60分、第二作(2021年)が78分だったが、こちらも基本的に四コマ展開をひたすら繋ぎ合わせた作風だったのを覚えている。
(ちなみにこちらでも加藤英美里斎藤千和が出演している偶然)


そういう意味で、本作の上映時間が40分ちょっと(43分)なのは良いポイント。これ以上長いと、いくらファンでも若干飽きると思う。じゃなきゃオリジナルストーリーにして起承転結を作るしかないけれど、大室家はそもそも時間をかけて何かを成し遂げるストーリーではないのでそれはそれで難しいだろう。


櫻子が花子のアイスを食べたと疑い(冤罪)をかけられる展開や、みさきちが花子に突っかかっては敵わずにやられる展開に重点が置かれていたなかで、個人的には花子が櫻子のためにカレーを作るエピソードが一番好き

普段は自由奔放な櫻子に振り回されながらも、こういう時は姉思いなところが描かれていて心温まるストーリーだった。
花子の「~だし」、「~し」という口癖も日高里菜の声とマッチしていた。(艦これの睦月のイメージも重なる?)


撫子演じる斎藤千和の声も大変良かった。
いやー、大変良かった‥」としみじみと振り返ってニヤニヤしてしまう。
斎藤千和の、落ち着いた中にも喜怒哀楽がちゃんと乗っかった演技力をたっぷり堪能できた。


撫子の""彼女""が誰なのかは気になる。
撫子だけはゆるゆりではなくガチ百合だったことを10年ぶりに思い出した。

 



ところでお布施と応援的な意味も兼ねて、劇場で売っていたクリアファイルを3種類全部買ったのだが、ネットで検索しても全然出てこない。特に映画公式HPにも掲載されていない。一体私が買ったこのクリアファイルは何なんだろう・・??


第二作にあたる「dear friends」は6月公開予定。こちらも楽しみに待ちたい。