change direction

たまには長文を

久保さんは僕を許さない感想

2023年1月開始冬クール作品。第6話と第7話の間に3か月のブランクを挟んだもののしっかり全12話作り切った。

(以下ネタバレあり)

 

序盤、お世辞にもモテるようには見えない白石のことをなぜ久保さんは好きになったのかよく分からなかった。
白石をおちょくって遊んでいる久保さんの様子を見る限りあまり本命の相手とは思えなかった。むしろ久保さんの本命彼氏は別にいる妄想だけが高まっていった。

 

 

この違和感を生み出していたトリックに気づいたのは最終回を見終わってさらに数日経った、まさにこの感想文を書こうとした時だった。

――結論から言うと。
タイトルが『久保さんは僕を許さない』だから「久保さん=他人」で「僕=白石=主人公」と見せかけて、実は久保渚咲の方が主人公だったわけである。

久保さんが白石を気に掛けるようになったきっかけも終盤で明かされた。花のお世話を真面目にやっている白石を見かけたというなんとも可愛らしいきっかけ。またそこにいても認識されないほど存在感がないのに「自分だけは気づける」という特殊性も微笑ましい。

久保渚咲こそが主人公だと気づいてからこれまでのストーリーを振り返ると、なんらクセのないなんとも正統派なラブコメであることがよくわかる。

 

あと奇声を上げていない花澤香菜も久しぶりだった。というのは冗談にしても、はまり役の一つだと思う。