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たまには長文を

「艦これ」いつかあの海で感想

まさか第一作(2015年)より酷いものを見せられるとは思ってもみなかった。脚本と演出が悪いとアニメはどうなるかというのがよく勉強できる題材でもあった。

(以下ネタバレあり)

 

最初に感じたのは「会話の噛み合わなさ」だった。台詞を途中で打ち切って思わせぶりに頷きあうシーンばかりが判で押したように繰り返された。全部語らずとも阿吽の呼吸で意思疎通ができる、なんてことは一切なく、もちろんその意図はなに一つ読めなかった。

まるでゲームのボイスデータを無理やり繋ぎ合わせたMAD動画を見ているかのようだった。

 


そしてカットも悪かった。
今回「作画が悪かった」とは言わない。どこで一時停止してもそこそこまとまっていたしキャラクターの動作自体が悪いわけではなかった。作画崩壊していたわけではない。
では何が悪かったかと言えば、一つ一つのカットがその場の雰囲気と全く合っていないことである。たとえば真剣な話をしているはずなのに突風でスカートが捲られそうになるのを赤面して押さえる大淀のカットは意味不明過ぎた。
あとシーンの切り替わりも違和感しかなかった。

 


そして全体のストーリーがBAD ENDなのも驚いた。最終回の第8話、艦娘たちは普通に敗北したらしい。

 


アニオタ歴が長くなって無意識についつい目が肥えてしまったのもあるのかもしれない。脚本と演出がダメだとアニメはどうなるのかというのがよく分かる体験だった。というか素人が見よう見まねでアニメを作るとこうなるんだろうなという感じがした。