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たまには長文を

継母の連れ子が元カノだった感想

ギャグ少なめの硬派ラブコメ。かつて恋人同士だった二人が親同士の再婚により家族となった設定から、それぞれの内面が紐解かれていく。

(以下ネタバレあり)

 

キャスティングが良い。妙に達観した無気力系主人公に下野紘は合っているし、なにより結女ゆめのCVに日高里菜を起用したのが良い。このキャラだったら私も日高里菜を起用したい。(何様)

母を失って周囲からかわいそうと言われ続けた主人公の水斗が本と出合って再び心を開いていくバックグラウンドも良かったし、若気の至りで彼氏ができた事実をいつまでも引きずっている結女の描写も良かった。

当時の好意を捨てるに捨てられない二人の感情が、親同士の再婚で家族になってしまった状況下で複雑に揺れ動いていくストーリーは見ごたえ充分だった。

あとは東頭いさな。安直にかわいい。他人との距離感が測れない発達かASD?で、リアルに身近にいたら笑えない反面、気を許した相手にグイグイ接近していったら男は簡単に落ちるだろうなと思う。

 

 

まともに友達がいない水斗にとっても、言葉の背景を探るような気を遣わなくていいいさなの存在は手放したくないものだろう。共依存のズルズルな関係になりそうでそれはそれで見てみたい気もする。

 

 

そんないさなも一応人間関係については彼女なりに考えていて、水斗と恋人関係になってもっと深いことをやりたい反面、今のお互いに気を遣わない人間関係を壊したくない気持ちが描かれていた。

独白が多いので細かい描写を台詞だけに頼っているように見えて、ちゃんと作画も考えられている。例えば第8話は印象的。


あとは実在する作品を読んでいるのも面白かった。ハルヒが昔の作品扱いされてて泣いた

各キャラの心理描写が丁寧で、決して軽くはない設定を正面から描いていく展開が良かった。