ギャグ少なめの硬派ラブコメ。かつて恋人同士だった二人が親同士の再婚により家族となった設定から、それぞれの内面が紐解かれていく。
(以下ネタバレあり)
キャスティングが良い。妙に達観した無気力系主人公に下野紘は合っているし、なにより
母を失って周囲からかわいそうと言われ続けた主人公の水斗が本と出合って再び心を開いていくバックグラウンドも良かったし、若気の至りで彼氏ができた事実をいつまでも引きずっている結女の描写も良かった。
当時の好意を捨てるに捨てられない二人の感情が、親同士の再婚で家族になってしまった状況下で複雑に揺れ動いていくストーリーは見ごたえ充分だった。
あとは東頭いさな。安直にかわいい。他人との距離感が測れない発達かASD?で、リアルに身近にいたら笑えない反面、気を許した相手にグイグイ接近していったら男は簡単に落ちるだろうなと思う。
いさな、俺たち陰キャオタクの好みに合うように"設計"されてるし実際めっちゃかわいいけど、初めて訪れた男の家で靴下放り投げてベッドにダイブして2時間読書する女の子がリアルにいたら引くわ‥。まぁそれでもかわいいんだけど(チョロい #連れカノ
— ロブ (@vector_AB) September 12, 2022
まともに友達がいない水斗にとっても、言葉の背景を探るような気を遣わなくていいいさなの存在は手放したくないものだろう。共依存のズルズルな関係になりそうでそれはそれで見てみたい気もする。
東頭いさな、笑えないレベルで空気読めないから結婚相手にはならないんだけど、友達以上恋人未満の存在としてズルズルと手元に置いておくには500億点満点の存在なんだよな。主人公もそれを分かってやってる気がするし、主人公が血も涙もない極悪人に見えてきた #連れカノ
— ロブ (@vector_AB) October 10, 2022
そんないさなも一応人間関係については彼女なりに考えていて、水斗と恋人関係になってもっと深いことをやりたい反面、今のお互いに気を遣わない人間関係を壊したくない気持ちが描かれていた。
独白が多いので細かい描写を台詞だけに頼っているように見えて、ちゃんと作画も考えられている。例えば第8話は印象的。
第8話、人との距離感の取り方がバグってるが故にどこまでも本心を言えるいさなが青信号を渡り、あれこれ思考を巡らすが故に相手の懐に飛び込まない水斗が赤信号になるまで見送ってる構図、アニメ的にはありがちな演出だけど手堅くて大変良い。絵コンテのRoyden Bって誰だ? #連れカノ
— ロブ (@vector_AB) September 12, 2022
あとは実在する作品を読んでいるのも面白かった。ハルヒが昔の作品扱いされてて泣いた。
各キャラの心理描写が丁寧で、決して軽くはない設定を正面から描いていく展開が良かった。
継母の連れ子が元カノだった見終わった。良かった。親の再婚で元カップルが家族になる設定の上に、再婚特有の気まずさとか過去の未熟さからくる未練とかが水斗にも結女にもあって、設定がちゃんと生きていた。心理描写が丁寧だった。 #連れカノ
— ロブ (@vector_AB) October 10, 2022