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たまには長文を

ご注文はうさぎですか? BLOOM感想

知名度も高いビッグタイトルでありながら1期2期3期と全部制作会社が異なるのは珍しいのではないだろうか。

(以下ネタバレあり)

 

2010年代の萌えアニメ代表格として認知されてきたであろう本作だが、脚本自体は結構なシュールギャグだと思う。それを感じさせないのが徹底して可愛く描かれるキャラクターデザインであったり、誰も嫌な思いをしない平和な世界観だったりするのだろう。
いつしかその魅力に取りつかれ癖になっていく過程は、さながら本作の題材でもあるコーヒーのようではないか。(上手いこと言ったつもり)

相変わらずキャラの精神年齢は実際のそれに対して相当若い。というか幼い。喫茶店でバイトするからにはメインキャラを高校生にするしかなく、妹分を中学生にしたのは妥当なところだが、それにしてもチマメ隊の振る舞いは中3どころか小学3年生のようだ。第2期までは実年齢をあまり意識しなければ特に違和感もなかったが、この第3期ではついに受験に関連する話題が出始めた。
高校見学やマヤが成績優秀者であることが描かれ、残された時間が有限であることを感じさせる。正直この展開は意外だった。美少女動物園(この表現もあまり好きではないが)として終わらない箱庭世界を続けていくのかと思っていたからだ。
ただ個人的にはむしろこちらの展開の方が好き。時間は有限だから輝く。実際原作ではチノとマヤメグは別の高校に進学するわけで、だからこそその時までの日常を見ていたくなる。

第3期では千夜シャロやラビットハウス内のやり取りだけでなくこれまでにないキャラの組み合わせが多くて楽しかった。髪飾りを選ぶリゼマヤとかランニングを重ねるリゼ千夜とか。こういうシャッフル展開は大好き。

青山さんと真手凛の大人(大人??)な百合も美しい。

終盤ではリゼが大学に合格したことが描かれた。リゼだけ一学年上なのを忘れていた。ここまで来ると次はもう卒業式を経て次の4月を迎えるしかないように見える。第4期はあるのだろうか。第4期があるなら見たいけど、この第3期をもってアニメとしては綺麗に完結させるのも悪くない。