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たまには長文を

ダンベル何キロ持てる?感想

イロモノ枠なんて思っていたら、むしろ落ちる汗に爽やかさすら感じる非常に完成度の高い萌えアニメだった。

(以下ネタバレあり)

 

作画は非常に丁寧で、背景を何気なく歩いている名もなきモブキャラでさえしっかり描き込まれている。
この辺りはさすが動画工房

途中で差し挟まれる筋トレ解説も(多分)科学に基づいていて説得力があった。単に筋トレに関する説得力なのに作品全体に説得力があるように感じられるからすごい。


声優陣の確かな演技力も手堅い。主人公・ひびきを演じたファイルーズあいは今年デビューで初主演とは思えない演技力だった。
動画工房はオーディションをしっかりやって演技力を見極めて採用している気がする。というか良い新人の発掘がうまい。
(『月刊少女野崎くん』(2014年)で小澤亜李を抜擢したり、『ゆるゆり』(2011年)で大坪由佳をデビューさせたり)


キャラクターデザインも特徴的だった。主人公のひびきが金髪褐色でさらに友人の彩也香も褐色系。なかなか無いと思う。そして堀江由衣戸松遥大原さやか演じる教師陣もエロ……キャラが立っていて魅力的だった。

ひびきは一貫して大食いキャラだったが、食べ物をおいしそうに食べる女の子はかわいい。
時折ツッコミの時に見せる劇画調の表情も面白かった。顔が戻ってないってメタツッコミをやるのも攻めていてよかった。

OPもEDも耳に残る軽快なメロディと、テーマである筋肉を強くアピールする歌詞で良かった。繰り返すけどOPとED両方だからすごいのである。
OPとEDを含めて一つのアニメとして完成する、そんな動画工房の強いこだわりが伝わってくる良作だった。