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たまには長文を

親知らずの抜歯

前にも書いたように私の親知らずは完全に歯茎に埋没していて、しかもかなり奥にあるということだった。

神経にかなり接近していて難しいと言われていた。

 

手術室に入る前に髪の毛が飛ばないように水色の帽子をかぶる。ドラマとかでよく見るアレ。

手術室はクラシック調の優しいメロディが流れていて落ち着く。

改めて手術の説明を受ける。手術室に入る前に受けた説明をもう一度聞く感じ。そういうルールなのかな?

ここでようやく主治医の先生登場。多忙らしく、助手の説明を聞くのもそこそこに準備に入る。それだけ聞いて分かるのかと思いつつも相手はプロなので大丈夫なのだろう。というか大丈夫だと信じるしかない。。。

 レントゲン写真を見て「これは教科書通りにはいかないな。時間かかるかも。でも神経があるので、特に慎重にやりますから」と言われてめっちゃ不安になる。やっかいなパターンなのは聞いていたので覚悟していたが、「特に」ってなんだよ怖いよ……。

 

ここから手術開始。

まず2種類の麻酔を打たれる。この瞬間が一番痛い。針が歯茎に入っていく感じ。怖い。(怖い怖いと言うと子供っぽいって思われるんだろうけれど、実際怖いので仕方がない。経験者は分かると思う)

確か4か所に刺したと思うけど、3・4か所目はもはや刺す痛みを感じない。

最後に「もう一本麻酔打ちますねー」の言葉と共に先生自ら注射。これがまたなかなか痛い。刺した場所が舌の近くだったからかも。

 

手術の流れは「歯茎を切り開いて埋没している歯を見えるようにする→半分に切って手前側を引き抜く→残った奥側を引っ張り出してきて抜く→歯茎を縫合」という感じ。

 

ところがスムーズに行かなかったんだなこれが・・。

歯茎を切り開いた感覚は麻酔のおかげで全然なかった。ただ生暖かい液体が流れているのを感じたので出血していたのだろう。

気付いた時には歯を半分に分ける段階に入っていた。

しかしここから難航する。思ったように歯が切れないらしい。しかし強引にやると神経を傷つけるため切れるまで少しずつドリルを入れることに。

「そろそろか、いやまだだな」という先生の声を3回聞いた。なんかこんな面倒な症状の患者で申し訳なくなる(?)

「やっと切れた」という先生の安堵の声とともに手前側半分の歯が無事取れたらしい。もちろん感覚はない。

 

しかしこれでもまだ前半。続いて奥から引っ張り出す工程へ。

これ自体は歯を削るより簡単らしいのだが、こちらは神経に近いためさらに慎重に進む。

「うわぁ・・激ムズ」という先生の声、マジで不安になる。

うまくいくことを祈りながら耐え続けた。

さらに格闘すること数分、奥の歯も取れた。「・・ふぅ、よし」という先生の声が印象的だった。

 

終わってみれば歯を二つにして取り出すことができず、最終的に四つにして一つずつ取り出したらしい。そんなものが歯茎に埋まっていたのか・・。

ということで手術は無事終了。

もし神経を傷付けていればすぐ隣にある血管も傷ついて大量出血していたはずだが、そんな様子もないので神経は無事だろうというコメントを頂いた。医学に絶対はないので、断言しないように慎重に言葉を選んでいるのが政治家みたいだった。

 

お金の話をするのも若干気が引けるけどみんなの参考のために書いてしまうと痛み止めの薬代も含めて7千円くらいだった。参考までに。

 

「薬局で痛み止めの薬を貰ったら、まずその場で飲んでください」と言われて急いで会計を済ませて近くの薬局に駆け込んだが、ここからがまた長かった。

全然呼ばれない。

大きな病院のすぐ隣だからか人が多い。まぁ当然と言えば当然なのだが、こっちはもう手術前の麻酔が切れ始めて痛みが現れ始めていた。頼むから早くしてくれという思いだった。

薬剤師もプロだなと思ったのは、事情を一切話してないのに会計前に薬を飲ませてくれたこと。「いま飲みますよね、会計は後からでいいですよ」という対応に救われた。違いにして1~2分程度なんだろうけどそれでも助かった。

 

抜歯・・じゃなかった、抜糸は来週やる予定。

痛みは2~3日続くらしい。今から怖い。

 

以上です。

 

オマケ。

病院って本当にいろいろな事情を抱えた人がいる。車椅子移動の人なんかはザラで、鼻にチューブ入れた子供も何人かいた。彼らが治るのか一生治らないのかわからないけれど、良くなってほしいなぁと、そんな小学生みたいなことを考えていた。