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たまには長文を

劇場版ガールズ&パンツァー最終章第1話感想

なんやかんや理由を付けて「負けられない戦い」に持っていくのが上手い。
相変わらず出来の良さは健在で50分があっという間だった。

【以下ネタバレあり】

 

【あらすじ】
『河嶋留年!?』
大洗女子学園に号外が飛んだ。大学受験を控えた川嶋桃、志望校の合格ランクが著しく低いという。
「だとしても浪人だ!留年はしない!」
必死に叫ぶ河嶋。しかし噂はすでに他校にまで広まっていた。
AO入試なら入れるんじゃない?」
AO入試ってなに?」
「何か一芸に秀でていれば大学に合格できるんだよ!」
「「「それだー!」」」
「でも一芸って?」
「戦車道で実績上げればいいんじゃない?」
「もうすぐ無限軌道杯だよ!」
「じゃあ河嶋先輩が隊長だね!」
という流れで、無限軌道杯で川嶋の実績を作ることに。
当の河嶋は学園艦に眠る戦車を探していた。
戦車捜索を引き継いだみほたちは、そど子を先頭に学園艦の下層へ向かった。
……学園艦の下層、そこは荒くれ者たちが集う無法地帯だった。不良に連行されたそど子を追いかけるみほたちは学園艦最深部のBAR「どん底」にたどり着く。
そど子を取り戻すためなし崩し的に始まった5番勝負に勝利したみほたちは、BARの奥の部屋で戦車「Mk.IV」マーク・フォーを発見するとともに、その戦車の乗り手として河嶋のピンチを知った船舶科5人と協力することになった。
1回戦の相手、BC自由学園中高一貫校で受験組とエスカレーター組の対立が激しい学校であった。喧嘩が絶えず常に仲間割れ状態だった。試合当日もやはり仲間割れ状態で大洗女子学園の勝利は堅いかに思われた。
しかしそれは罠であり、最初からBC自由学園の演技であった。みほたちはBC自由学園の連携により橋の上で挟み撃ちにされ、進むことも戻ることもできない状況に追い込まれた。
「(まさか1回戦負け……?)」
そんな不安がよぎる中、みほは打開の一手を思いつく。
因幡の白兎作戦、それは全長の長いMk.IVを利用して橋と川を繋ぎ、他の戦車がその背中を通って橋から離脱するという離れ業だった。こうしてみほたちは一台も走行不能にならずに橋でのピンチを切り抜けた――。


最終章故に後のことを考えなくてよくなったのか、大分ぶっちゃけてきたなーというのが第一印象。
実は頭が悪かった河嶋桃。南無……。志望校Eランクは辛いよねわかるわかる。
河嶋ファンにはちょっと耳の痛いストーリー展開。ただ河嶋のキャラ説明を読むと、常に高圧的で上から目線のくせにピンチに弱く射撃の腕も呆れるほど悪いと書かれていて想像以上に不憫なキャラだった。戦車探してないで勉強してくれ。

学園艦の下層が不良の集まりというのもクリーンなイメージに水を差すような設定なのだがいいのだろうか。まぁ学園艦にBARがある時点でなんでもありだし、そもそも女子高生が戦車で戦うアニメにツッコミは野暮だけれども。

AO入試ならバカでも入れるという前提で話しているけど、そういう側面があることは事実なのでいいか。巧妙にスポーツ推薦を馬鹿にしているような気がしないでもないが。

しらす丼のカトラスちゃん、かわいい。
低身長無口クールジト目ショートカット、かわいい。今回の新キャラの中では一番かわいかった。ガルパンで一番好きなのは麻子だけど、キャラが被っていて悩ましい。船舶科5人の2つ名は竜巻とか爆弾低気圧とかなのに一人だけ「生しらす丼」なのがよく分からんけど気にしない。

もちろん麻子もかわいかった。出番は少なかったけど辛いドリンクを飲んでつらそうにしているところは最高だった。

ピンチを発想の転換と知恵で打開する展開はどの作品でも最高だと改めて実感した。脚本の引き出しの多さに感服する。50分があっという間だったし、カッコいいOPも含めて密度の高い作品だった。第2話にも期待したい。

 

文句なし!……と言いたいところなんだけど、全6話。
1話50分(厳密には47分)。1200円。
うーん……。言っても仕方ないけどちょっと高いかな。
90分3話構成じゃダメだったの?