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たまには長文を

灼熱の卓球娘感想

久しぶりに一気見した作品。

(以下ネタバレあり)

 


視聴前、卓球経験者としては期待と共に多少の不安があった。
それはどこまでリアルに卓球を表現してくれるのかということだ。

卓球は野球やサッカー、テニスなどとは異なり、見て分かりやすいダイナミックな動きがないので"アニメ泣かせ"だっただろう。(実際は全身運動の塊みたいなスポーツなんだけれども。)

ところが、そんな不安は一蹴された。
ラリーの作画レベルが高く、特に全体を通して数回現れた「本気の作画」は、時間にして2秒くらいではあったものの思わず「すげぇ……」と声に出してしまうほどのクオリティの高さだった。
バックハンド強打の作画もリアリティがあって良かった。

打球の軌道もかなり大袈裟な表現ではあったが、卓球未経験者にその迫力を伝えつつ経験者にも受け入れられる「いいところ」に落とし込まれていたと思う。
(何より、大袈裟な描写はテニプリで慣れている。)

序盤こそ、汗だくなのに抱き着いてイチャつく描写に対して百合だなんだと騒いでいたが、後半からそんな見方はしなくなっていた。底抜けに純粋な彼女たちに対してそんな見方は必要ない。

最近あまり見なくなってしまった「勝つために真剣に努力する描写」が充実していながらも、全編を通してみんなの「楽しい!!」という強烈な思いが伝わってきて見ているこっちまで楽しくなった。


細かく変化するOPやEDの演出も手が込んでいた。
OPでほくとYGサーブをしているのも経験者にしか伝わらないポイント。

 

ガルパンラブライブの成功を受け、いま改めて注目されている物語の王道「スポ根もの」。それを卓球というスポーツで見せてもらった。

「気持ちいいとこ探し」なんていかにもな台詞を使うまでもなく、ただ純粋でまっすぐに努力する彼女たちの魅力は存分に伝わったし、全てを忘れてもう一度最初から見たいと思える作品だった。

灼熱の卓球娘。ものすごく面白かった。