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たまには長文を

君の名は。感想(3)

前回と前々回の続き。感想というよりメモに近い。

(以下ネタバレあり)

 

 

 

 

(4)入れ替わりの対象がなぜ瀧だったのか
記憶が正しければ、入れ替わりたいという願望を持っていたのは三葉だけだったと思う。
一方で、特に入れ替わり願望もない瀧が入れ替わる意味はどこにあったのかよくわからない。(自分が忘れているだけかもしれないけど、)瀧が入れ替わり生活を楽しんだ描写はなかったような気がする。一応瀧のメリットとしては憧れの奥寺さんとデートをしたということが挙げられそうだが、彼自身がデートしたわけではない。

やはり東京のイケメンだったからたまたま選ばれただけなのだろうか。


(5)祖母、一葉について
終盤、祖母の一葉はなにやら悟っていたようだ。
「いま、夢を見ているね?」
という台詞は核心に迫るようでドキッとした。しかし後から考えるとストーリーを動かすための随分と都合のいい台詞だなとも感じた。
別に批判するつもりはない。亡くなった母、二葉にも同様の"能力"があることが示唆されている。一葉にも何かあるのは不思議ではないし、それを敢えて言わないのはなんら説明不足ではない。


(6)四葉にも何らかの能力があるのか
これは映画を見ただけでは分からない。しかし考える余地はありそうだ。


(7)音楽について
緊迫した場面で突如挿入される音楽は確かにカッコよかったが、ちょっとやり過ぎかなーとも思った。作ってる方は最高に気持ちがいいんだろうけど。

 

まとめ
こうして感想を書こうとして思い返してみると色々と疑問点や矛盾点が浮かんできて批判めいた感じになったが、基本的にはそこまで気にしなくていいのだろうと思う。
これまでの「救いはないけど受け入れるしかないよね」という作風から一転して「救われた」結末になったことには驚いたが、これもこれでありなのだろう。